【獣医師監修】犬の外耳炎とは?原因や治療法は?

犬 外耳炎

犬の外耳炎は症状がわかりやすいこともあり、最も多くの犬オーナーさんが遭遇する病気のひとつです。頻繁に繰り返すことにお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。本記事では、犬の外耳炎の原因や治療法ついて解説します。犬の外耳炎について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

監修獣医師

川本 紗弓
川本 紗弓
獣医師・ペット栄養管理士

日本大学 生物資源科学部 獣医学科卒業。東京都内の動物病院で臨床医として勤務した経験を経て、毎日の食事が犬猫の健康に大きな影響を与えることに気が付き、栄養学の道に進む。専門は犬猫だが、鳥も大好きで、家族のシニアインコを溺愛。

犬の外耳炎とは?症状は?

犬の外耳炎とは?症状は?

まず、外耳炎とは、耳の入り口から鼓膜までの外耳に炎症が起きた状態を指します。

犬は外耳道の構造に特徴があることと、耳が垂れていたり毛が密に生えていたりする場合も多く、通気性が悪くなりやすいことから外耳炎になりやすいとされています。アメリカン・コッカー・スパニエル、キャバリア・キング・チャールズスパニエルやシーズーなどは耳の疾患が多い犬種です。

上記の要因により「蒸れること」が原因になることが多いので夏場に増える疾患ですが、コタツに入っていて蒸れて外耳炎になった、ということで意外と冬場にも受診されるケースも多いです。

症状としては痒がって頭を振ったり耳を床にこすりつける、耳垢の量が極端に増えたり、悪臭がしたり、というのがよく見られる典型的な例です。

犬の外耳炎の原因や治療法

犬の外耳炎の原因や治療法

外耳炎は基礎疾患と併発して起こる場合も多く、原因は多岐にわたりますが代表的なものとして以下が挙げられます。

  • 細菌や真菌の繁殖
  • 寄生虫(耳ダニ 等)
  • アレルギー(食物アレルギー、アトピーなど)
  • 腫瘍
  • 内分泌疾患

治療としては、まず、原因の特定、耳の洗浄とそれぞれの疾患や症状に合わせ点耳薬をつけることから始まることが多いです。基礎疾患がある場合、内服等によりその治療も行います。腫瘍などが原因だと判明した場合は、外科的な処置が施されることがあります。

一度治っても頻繁に繰り返す難治性の外耳炎になってしまっている場合は、より詳しい原因追及のために内視鏡やCTでの診断を専門的に行っている病院もあります。

外耳炎が進行してしまうとより奥の中耳にまで炎症が波及してしまう危険性もありますので注意が必要です。

予防法はあるの?

犬の外耳炎 予防法

ペットオーナーさんができる予防法としては、まず耳を2週間に1回程度の間隔で定期的に確認し、清潔にすることです。汚れや臭いがなければ定期的なチェックのみで終わらせても問題ありませんが、汚れがある場合は専用の洗浄液などを使い、綺麗にしてあげてください。

垂れ耳の犬や皮膚が脂っぽい犬は耳が汚れやすい傾向にありますので、より注意してみる必要があります。

また、耳ダニという寄生虫に対しては予防できるお薬が売られておりますので、そういったものを使うのもよいでしょう。

耳垢が黒っぽかったり、異常に量が多かったり、耳から嫌な臭いがする、といった状態であればはやめに動物病院を受診してください。

犬の外耳炎についてまとめ

犬の外耳炎についてまとめ

外耳炎は適切な処置を行えば予後は良いですが、悪化して皮膚が肥厚するなどして耳自体が変形したり、中耳炎にまで波及して激しい痛みを引き起こす可能性があったりと、決して軽視できない疾患です。

愛犬の耳に少しでも違和感があったらはやめに主治医の先生に相談するようにしましょう。

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