【獣医師監修】犬の胆泥症とは?原因や治療法は?

犬 心臓病

健康診断などで偶然見つかることが多い疾患のひとつに「胆泥症」があります。何の症状もないのに、突然、獣医師から診断されて、驚かれた経験をお持ちのオーナーさんもいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事では、犬の胆泥症の症状、原因や治療法ついて解説します。犬の胆泥症について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

監修獣医師

川本 紗弓
川本 紗弓
獣医師・ペット栄養管理士

日本大学 生物資源科学部 獣医学科卒業。東京都内の動物病院で臨床医として勤務した経験を経て、毎日の食事が犬猫の健康に大きな影響を与えることに気が付き、栄養学の道に進む。専門は犬猫だが、鳥も大好きで、家族のシニアインコを溺愛。

胆のうの働きとは?胆泥症はどんな状態になっているの?

胆のうの働きとは?胆泥症はどんな状態になっているの?

胆泥症は、胆のうという臓器で起こる疾患です。この胆のうは、肝臓でつくられる胆汁を貯蓄しておく部位になります。胆汁は食事が十二指腸(小腸の一部)を通った際に胆のうが収縮することで分泌され、脂肪の分解や吸収をサポートします。

胆泥症とは、この胆汁の成分が何らかの原因でサラサラとした液状から泥状に形状が変化してしまった状態を指します。胆のうの収縮機能低下や、脂質代謝異常が起こりやすい犬種(ミニチュアシュナウザーやコッカー・スパニエルなど)に多く見られることから高脂血症が原因ではないかとされることもありますが、はっきりとした原因は究明されていません。

この胆泥症、無症状であることがほとんどで、超音波検査で偶発的に発覚するケースが多いです。

胆泥症はどんな治療が必要になる?

胆泥症はどんな治療が必要になる?

胆泥症は、基本的には積極的な治療はされず、経過観察になることが多いです。ただ、これは何もせず放置してよい、ということではありません。理由としては、この疾患の裏に病気が隠れているケースがあるからです。

たとえば、胆嚢炎、甲状腺機能低下症や副腎皮質機能亢進症といったホルモンの病気が併発しているケースがあり、この場合は、しっかりとこれらに対して治療を行わなければなりません。

また、特に治療の必要なし、と判断された場合でも、超音波検査が含まれた健康診断は毎年必ず受診するようにし、しっかりと経過を追っていくようにするとよいでしょう。

胆泥症と診断された!普段の生活で気を付けることはある?

胆泥症と診断された!普段の生活で気を付けることはある?

経過観察となっている場合は、特に特別なことは必要なく、普段通りの生活と食事を続けてもらえればよいでしょう。

ただ、前述のとおり、脂質代謝異常が起こりやすい犬種に見られることが多いため、高脂血症と診断された際は脂質摂取の制限が必要になります。この場合は、低脂質のドッグフードを与えるようにしましょう。

まとめ

まとめ

胆泥症と診断されて非常に怖い思いをされているオーナーさんもいらっしゃるかもしれませんが、軽度であれば、特に症状が出ず、普段通り元気に過ごしている犬も多く見られます。

栄養バランスのとれた良質な食事を摂取し、適度な運動や定期的な健康診断を心がけ、愛犬と長く楽しい日々を送れるようにしていきましょう。

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